JR四国松山〜宇和島100キロ貫歩

かずまる同行編(2)

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第2回目 北伊予〜伊予大平11・0キロ(実距離12・6キロ)

 

(クリックすると拡大します。なお、この航空写真は国土交通省のサイト「国土情報ウェブマッピングシステム(試作版)のご利用に当たっての注意事項」に基づき記載しております。)ただし、行程は逆です。

12 月2日(土)、同行編は前回北伊予で雨天中断したため、伊予大平までの約12キロが中途半端に残っている。その先は犬寄源氏越えが控えているため、約12 キロを2回に分けたら短すぎるし、1回だとかずまるにとっては10キロ以上の距離には不安がある。しかも、前週かずまるはダウンしており、いわゆる病み上 がりでもある。が、かずまるはなんと前日のプールを12月5日(月)に変更してまで、12キロにチャレンジしたいと言ってしまったらしい。だが、当日は急 に雨の予報が出た。今更引き下がれないが、万一これでかずまるがダウンしたら、同行編は春以降まで中止せざる得なくなる。背水の陣で敢行することになっ た。一応かずまるの体力を考慮して、下り坂となる逆走コースをとることにした。

  

左:出発点伊予大平駅で4635Dを見送る、右:大平から(4635Dのせいで)5分遅れの1058Dを遠望する

し かも、当日はこれでもかと言わんばかりに難問が降りかかる。この日はどうやら寒冷前線が通過する時間帯だけの短期間に雨が降るという予報となっている。そ れが、わざわざ出かけるとともに降り始め、衣山駅からの郊外電車乗車中に土砂降りになった。しかたなく、当初は大手町からJR松山駅まで徒歩だったのを古 町から市内電車に切り替える。すると、今度は市内電車が7分遅れて、10時12分に到着する。

JRの出発時刻は10時 14分、走ってかずまるの切符を買っている最中に「4635D出発」の無情のアナウンス、だが、必死の思いで3番ホームへ駆けつけると、なんと、 4635Dのキハ32単行には乗車不可能なほどの乗客の列。駅員が、ついに乗車打ち切りを口にするが、冗談じゃないわい!とばかりに無理やり乗り込む。 が、これで出発が5分遅れて、結果的に4635しに間に合ったことになる。

ちなみに、この満員の乗客は、そのほとんどがイベント会場となる市坪で下車をしたため、あとはゆったりと伊予大平まで向う。しかし、雨はやんでくれない。

  

左:向井原に進入する632D、右:向井原付近1057Dアンパンマン列車

伊 予大平5分遅れで到着。幸い雨は上がった。が、歩き始めると再び降り始める。ただ、単独編で先行して、この先何があるかが判っているのは大きい。公民館に おじゃまして、1回目に引き続きビニル合羽を着る。幸い、これ以上雨が降ることもなくなったが、この雨合羽はさきほどの雨のおかげで、泥っパネをするト ラック等の防御と、寒冷前線通過後の急激な気温低下用の防寒具として大変役に立った。おかげで、すでに雨の心配はないのに、向井原まで合羽のお世話にな る。

さて、前回の失敗のひとつに食糧調達がある。今回は、コンビニを軸に作戦を練る。なにしろ、万全の状態であっても 12キロに不安があるのを体調と気候が最悪な状態での敢行である。最悪の事態を考慮して、非常食を買い込み、そのうえで、おでんなどの暖かいものを買っ て、歩きながら食べる。飲料の方は伊予市駅を過ぎるまではどこにでも自動販売機があるだろうし、最後には鳥ノ木駅前にあることも判っている。

  

左:北山崎小学校から見た1060D、右:北山崎小学校北踏切での729D、本日唯一の海が見える

結 論から言えば、今日は伊予市までの5・6キロでやめるべきであったことは十分承知している。が、当のかずまるがやめると言わない。伊予市〜北伊予間は約7 キロあるし、前半のボデテブローが後半急に来ることも判っている。もうひとついえば、私自身もあまり体調がよろしくないような気がする。おまけに、気温が 低く、想像以上に体温が奪われているのが判る。仕方がないので、北山崎小学校からは線路近くを歩かず、若干ショートカットをして伊予市街へとはいってい く。

伊予市駅へは12時30分頃到着。単独編ではこの間登りを1時間20分走破したが、今日は1時間45分かかってい る。が、向井原のコンビにでトイレ休憩も含めて20分近くロスしたことを考えれば、(ショートカットもあるが)なかなかのスピードではある。今日はかよう な理由で、全行程を時速3キロで計算し、これを大幅に下回った段階で行軍中止を決めている。現在のところは、ロス時間も含めて5分程度の遅れだから、今の ところは問題はないようだ。

  

左:伊予市駅南側踏切での1059D、右:伊予市〜鳥ノ木間国道56号高架橋下での1062D

と、どこかで聞きなれた音楽が流れているではないか。先日宇和島にわざわざ踊りに行った「じゃこ天の唄」が伊予市駅前で流れている。じゃこ天とたこ焼を買って、しばし、かずまると踊りながら伊予市役所前を通過する。

が、ここで、少々誤算が生じた。「体力」の二文字にこだわりすぎたせいか、伊予市駅西側にあるコンビニでも暖かいものを食べさせ、伊予市駅の広場でも暖かいたこ焼を食べさせた結果、「お腹が苦しい」食べさせれば良いものでもなさそうだ。

  

左:鳥ノ木に進入する4731D、右:鳥ノ木〜伊予横田間県道高架橋下での22Dアンパンマン列車

鳥 ノ木13時15分到着。のこ時点で予定より10分遅れ。しかも、そろそろかずまるに疲労感がでてきた。13時29分発の列車があるから、これで帰るか?と 言ってもかずまるはうんとは言わない。しばし、駅のベンチで休むが、寒いだけでもある。ここで休むのがよいかどうかは疑問である。

こ こから北伊予までは、地図を見ればわかるが、線路がほぼ一直線なのだが、ちょうど三角形の1辺に線路があって、道路は残る2辺ほ歩くような形になってい る。しかも、鳥ノ木を過ぎたところで風が強くなって、ほとんど吹きさらしの状態では前に進むのも容易ではない。県道高架橋の下で風を避けながら休んだりし ているうちに、22Dがやってくる。そうこうしているうちに、あっという間に20分近くの遅れになってしまった。40分以上の遅れになると、4648Dに 間に合わなくなり、松山到着が16時42分となってしまう。

  

左:伊予横田〜北伊予間での9Dアンパンマン列車、右:北伊予駅南側県道高架橋をバックにした4646M

そ こで、意を決して、少々問題はあるのだが、線路と田んぼの間にある畦畔(けいはん)をショートカットする暴挙に出た。最後は橋のない水路を飛んで越えたり して、時間を稼ぐ。ただ、伊予横田駅には屋根のある小さな(吹きさらしではあるが)待合室があるのだが、ここまで来るとあとは3・4キロである。前へ進ん だほうが気力が湧いてくる。

松前町健康増進センターまでやってくると、もう目の前に北伊予駅南側の県道の高架橋が目の 前に見えてくる。あと1・3キロ、時間は予定より25分程度の遅れで済んだ。もう間に合いそうである。余裕ができたのか、かずまるはここから高架橋に向う 間ある、線路下の通路で4646Mと1064Dの通過を下から見上げていた。4646Mは単行だからたいしたことはなかったらしいが、1064Dの3連は さすがに怖かったらしい。ただ、本当はこの4646Mで帰る予定であったのだが、現在の遅れは、こんなところで時間をつぶしたりしているから、30分以上 の遅れになった。もう、だら゛たらする間はない。

  

左:北伊予駅南側県道高架橋をバックにした1064D、右:北伊予駅を通過する1063D

そ んなこんなで、かずまるは高架橋を登ってみたいと主張したが、時間がないので却下し、なんとか15時30分ちょっと前には北伊予駅に到着したのであった。 ちょうと゜1063Dが通過していった。北伊予駅は昔ながらの駅であるので、ドアを閉めれば、暖房はないが、ちゃんと着込んでいれば寒くはない。

まあ、いずれにしても、かずまるの体力サマサマではあったのだが、よく約12キロを歩いたものである。まもなく、4648Dがやってくる。単独編では1回目、2回目ともこの列車で帰ったが、今回も4648Dで帰ることになった。

で、 最後にもうひと波乱がある。朝、市坪まで超満員だったが、4648Dが市坪にさしかかると、ものすごい黒だかりが見える。イベントが終了した人々が乗り込 んできたのであった。かずまるはすでに松山駅からはバスで帰る体力もなさそうだが、この後カラテの練習がある。ここで寝込まれたら、後の同行編は無期延期 になりかねない。幸いこの集団はJR松山駅からタクシーに乗る様子もなく、そのまま駅前のホテルへと直行したらしく、我々はすぐにタクシーで帰れたので あった。

  

左:北伊予駅での735D、右:北伊予駅に進入する本日のシリーズ3回目になる帰宅列車4648D

というわけで、波乱の2回目が終了した。本日の運賃は往路170円、復路100円の合計270円であった。もちろん私は無料。(2006.12.06、撮影は全て2006.12.03)

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