JR四国松山〜宇和島100キロ貫歩

かずまる同行編(6)

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第6回目 内子〜新谷5・3キロ(実距離6・5キロ)

 

(クリックすると拡大します。なお、この航空写真は国土交通省のサイト「国土情報ウェブマッピングシステム(試作版)のご利用に当たっての注意事項」に基づき記載しております。)

1 月13日(土)、同行編はこれで4週間連続となったが、いずれも天候がよい。この日は少々気温が低いものの、問題はない。親子3人、12月23日の行軍と 同様、松山10時14分発の4635Dで松山を出発、11時16分に新谷に到着する。同行編もいよいよ大洲市へと入った。

  

左:新谷駅4635D、右:喜多山駅

こ の新谷駅は、いつも思うことだが、内山新線が開通する直前の半年間は内子線の列車運行を中止して、バス代行にして(当時は大洲から内子経由で村前方面への 国鉄バスもあった)新谷駅に待避線を造ったというのに、なんで「Yポイント」なんや!?である。このため、2000系特急といえども、新谷駅手前では相当 速度を落とす。現在2000系特急がまともな速度で走るのは、松山〜五十崎と笠置トンネル〜卯之町間だけである。内子発の特急は五十崎トンネルで速度を上 げた後に、五十崎のホームで速度を落とすし、上り列車にいたっては、五十崎を過ぎ、トンネルに入ったところで「まもなく内子、内子に着きます・・・」のア ナウンスの中、逆に速度を上げている始末である。並行する高速道が宇和島まで開通したときの予讃線に与える影響は(八幡浜を迂回している分)不利なわけだ から、そのあたり今後どうなるのだろうか。

さて、今日も、さあ新谷を出発しよう。喜多山までに1060DTSEと 1057Dアンパンマン列車が見られるぞ、と思った瞬間、かずまるがお約束どおり「うんち!」だが、今日は時間の心配はない。内子駅到着後1時間30分余 裕をもって、内子の八日市街並み散策が入っているうえに、4648Dに間に合わなければ、次の1066Dで帰ってもよい。

新 谷から喜多山までは、高速道路の側道のような道路を歩く。妻曰く「喜びの多い山ってえー名前やん」、ただ、私には苦い経験がないでもない。以前、出張旅費 審査の仕事をしていたときに、「喜多山駅」と同じ大洲市にある「喜多小学校」を混同する輩の多いこと。最初に混同された書類を見たときには「なんじゃこ りゃ?」と相当首をひねったものだ。ちなみに大洲市の場合「喜多小学校」の近くにある中学校は「北中学校」である。読みは一緒だが、漢字が違う。

  

左:国道56号、今日は全線歩道付き、右:喜多山〜五十崎間1062D

3回目以降、1駅ずつの行軍が続いているが、今日は2駅を通過する。「なんで今までは1駅だったの?」とかずまるが言うが、要するに内山新線では駅間が長すぎたということだろう。伊予大平〜伊予中山〜伊予立川〜内子では特急でも1駅通過するのに約4分かかる。

喜 多山を過ぎた我々は、矢落川に注ぐ川に沿って五十崎へと向う。というより、ひたすら河川管理道を歩く。かずまるは当初の目的よりも、川の中で泳いでいる魚 の方に興味があったようだ。遅々として前に進まない。五十崎駅手前にあるコンビニに到着したときには当初予定よりも30分ほど遅れている。これは遅れすぎ である。帰りは特急になりそうだ。新谷を出発したときに通り過ぎた1060DTSEがすでにコンビニに着く前に1059Dとなって通り過ぎていく。

今 日の私の最大の興味は、実は旧内子線であった。現在は五十崎駅西側で旧線から分かれて一気に突っ切っているが、かつてはここで一度北側へカーブした後、現 在の国道に沿って南東側へと迂回していた。現在は、高速道路とその付帯工事として4車線化した国道56号の分厚い路盤の下敷きになってしまったが、それで も一部ではそれらしき跡が地図上に残されている。

ところが、コンビニを過ぎて、五十崎駅に迫ったところで、妻が突如お 遍路さんの標識を見つけ、「こっちへ行ってみよう」と言い出した。非常に残念ではあるが、まあ、分厚い道路の歩道を歩いたってなんにも楽しくはない。かず まるは思ったより廃線跡に興味がないし、ここは素直にへんろ道を歩く。

  

左:五十崎〜喜多山間1059D、右:五十崎駅

と ころで、かずまるは平坦地の脚力は相当のものだと思うが、登坂力が全くない。今日のアップダウンはこの旧内子線跡だけだったのが、へんろ道を歩くことに なったため、少々坂道が増えた。そうしたら、結局あと200メートルというところで、ひとり道路に寝転んでしまった。が、私がその峠に立って、「ここから 下りだ」といったとたん走り始め、そのまま下りを駆け下りてしまった。非常に体力の無駄をするものである。

我々は位置 的には内子駅西側の丘陵地にある公園の中を抜けてきたわけだが、この中にちょっとした球戯場があって、高校の野球部が練習をしている。が、最近の高校球児 は練習中、好きな曲をグランドに流している。時代が変わったものだと言ったら、妻が「だから(甲子園の出場候補として)名前を聞かん」という。確かに松山 商業高校でこんな風景を想像するにはおぞましいが、私の出身高校はどうなのだろう。今のところ夏春連続で甲子園に出場しそうなのだが。まあ、それはそれ で、時代の流れだから良いと思うのだが、そこから出てきた高校球児が我々を見つけて「ういっす」と挨拶する。なんとも微笑ましい限りである。というより、 前回も小学生が我々かずまる父子に挨拶して行った。まだまだ時代は捨てたものではないと思う。

  

左:内子駅1061D、右:内子駅1066D

そうこうして、内子駅へと降り立った我々は、内子駅を横目にまっすぐ八日市街並みへと向う。最終的には4648Dには間に合わず、1066Dでの帰宅となったが、みんな満足であった。

本日の運賃は往路1,240円(内かずまる410円)、復路1,870円(内かずまる620円でさらに内特急料金250円)であった。もちろん私は無料である。(2007.01.17、撮影は全て2007.01.13)

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