(クリックすると拡大します。なお、この画像は「カシミール3D」から転載し、地図画像は「カシミール解説本5万分の1地図」から作成しております。) 最 近へんろ道にこだわっているのだが、どうも上りはともかく、私の体力が省エネにできてしまって、下りでは汗をかかないどころか、減量にもならないことが 判ってきた。その一方で、宇和島市から松山市までのへんろ道は、内子〜小田(総津落合)〜久万〜三坂峠間の約46キロを残すのみとなった。しかも最近のダ イヤ改正で、総津落合が15時31分発になった。これは使える。最近伊予鉄南予バスは廃止、減便が多いから、なるべく早く乗っておくべきかもしれない。
左:松山駅1053D、右:内子駅1053D、1056D 本 当のへんろ道は総津落合、つまり宮成経由ではなく、小田経由、つまり真弓峠経由なのだろうが、国土交通省のサイトでは宮成経由となっているし、この方が約 6キロ短い。歩くほうからすれば、23キロになるのと29キロになるのでは雲泥の差ができてしまう。なお、宇和島市から松山市としているが、要するに予土 線務田駅から伊予鉄久米駅までが繋がるということであって、いずれは久米から自宅間と務田〜宇和島間をつなげる予定である。ただ、後者は予土線上ではな く、十本松峠経由で伊予吉田へ降り、宇和島からは大浦経由でつなげようと思う。なお、伊予大洲〜内子間は100キロ貫歩で歩いているし、大洲市内の道路事 情がよろしくないので、当面敢行する予定はない。 さて、内子〜総津落合間は約23キロ、歩けば約4時間50分ほどだか ら、1055Dでいけば理論的には間に合う。が、この場合の余裕時間はわずか数分になる。が、突合からはバス路線上をバスの進行方向に向かって歩くから、 間に合わなくてもバスに置いていかれることはないだろう。が、行軍は早起きが基本である。結局早く起きてしまったため、1053Dで出かけた。 9時25分に内子到着。ここから延々23キロの行軍が始まる。が、23キロというのは総津落合バス停までの距離であって、余裕時間を考えると、多分27キロくらいは歩くことになるのではないだろうか。
左:内子町水戸森トンネル付近、右:長岡山付近の旧国道の風景 内 子の街並みを歩いていくと、いかにも観光客という団体にいくつも会う。その街並みを抜けていよいよ国道380号へと入る。国道56号から国道38号へ入る 場合はインターチェンジのようなカーブを走る。が、如何せんカーブのRがきついので、減速していないと、結構ガードレールに接触する車が多いらしい。だか らかどうかは知らないが、最近の一般道はインター風の本線進入をやめて、無理に減速させるため、わざわざ道を曲げて本線に直角に入るような合流方法ほとる ことが多い。多分公安委員会の今の方針なのだろう。 この国道380号は新採時代に結構車で走った道である。ここから村 前(むらさき)地区へ行ったときなどは、山は雪で覆われていて、山道でスリップを始めたため、崖側のタイヤチェーンをつけて、少し登って車を崖側へ移動さ せて山側のタイヤチェーンを装着した経験もあるし、一度はぬかるみにはまって、その中にあった石に車が引っかかって動かなくなり、無理に脱出したら、エン ジンルームから頭蓋骨ほどの石が出てきたこともある。現在はかなり改良されたとはいえ、時に当時の旧道が分かれていったりもする。 が、 今日の体調はなんだかおかしい。10キロを越えた段階でなんとなく体が思い。今日は多分歩くであろう全長27キロを一方的に200メートル登ることになる から、負荷がかかることは承知なのだが、それにしても体が思い。まだ半分きていない。幸いなことに姫路のYoshikenさんからメールのやり取りをして いたこともあり、これは気分転換に役立った。
左右:突合付近の道路工事現場 た だ、この道はへんろ道ということもあって、ほとんどのバス停が小屋のようなつくりになっている。これは大変ありがたく、そこで弁当を食べさせていただいた りした。が、よく見ると、足元に蚊取り線香があったりもする。どうも、ここで寝泊りする人もいるようだ。みんなが善人ならばよいのだが、昨今問題になって いるように、心無い人がいたりすると、四国88箇所の文化そのものを破壊しかねない。へんろ道を歩くならば、最低限のマナーは守って、何時までも残しても らいたいものだと思う。 川登集落で道路が狭くなり、12時40分頃、いよいよ突合集落へ入る。ここから左へ行けば総津落合、松山方面、右に行けば小田、久万方面である。どちらもへんろ道なのだが、小田方面が本来の道なのだが、総津落合経由の道もへんろ道とされているのは前述のとおりである。 突 合集落はいかにも交通の要所の雰囲気があり、しっとりとしたたたずみを残している。が、しっとりといえば、いやに道路が濡れている。ここから旧広田村方面 へと向かうのだが、しばらく歩くと本当に雨がぽつりぽつりとしてきた。今日は雨の予報は全くなかったのだが、天気予報を全く信用していないため、合羽は持 参している。が、とりあえずそれ以上雨脚が強くなる気配がないので、そのまま歩く。
左:突合の街並み、右:旧小田町(現内子町)田渡 進 路を北にとった後も、バス停は小屋のようなつくりとなっており、体力の限界が近づいているし、時間もあることからバス停ごとに休んだりする。どうもこれが 結局今日の減量に失敗した原因だったらしい。が、このまま歩いても最低1時間は時間が余ることには違いない。バスが1便しかないから仕方ない。 田 渡の集落が近づいてくる。この向こうに総津落合があるが、総津落合は旧広田村(現砥部町)になるものの、内子町(旧小田町)はさらにそこから右折して、次 回のへんろ道となるところを更に畦々まで延々と続くのである。実は、来年職場の支社が八幡浜と宇和島が統合されるが、来年は宇和島からここまでやってこな ければならなくなる。下見の格好となったが、うんざりしないでもない。 そして、1時間以上の余裕を残して、総津落合バ ス停へ到着する。残すはここから、宮成、久万と経由して三坂峠までの約23キロだけであるが、バス便の都合上、次回は逆行となる。いわゆるへんろ道の逆打 ちである。へんろ道は順打ちの方が圧倒的に標識が整備されているので、次回は2つの峠をへんろ道で越すことに少々不安があるが、まあ、自動車で走れる道も ほぼ並行しているから何とかなるだろう。
左:総津落合バス停、右:旧広田村(現砥部町)仙波バス停 1時間も時間があるので、ここから3キロ先(バイパス経由だと2キロ先だが、旧広田村経由でうろついたから実際は3キロ)の道の駅で時間をつぶそうと思う。旧広田村の公民館で図書室ででも行こうかと思っていたが、今日は土曜日ということで閉まっていた。 さ らに、道の駅は今まで見たこともない貧弱なところであった。考えてみれば、地元以外の人がこの道を走ることなんてどのくらいあるだろうかと思うような場所 ではある。しかも、バス停とも離れていたので、そちらの「ふるさと館」へ行ったら、ここには何にもない。しかも、そこにつながれている犬に吼え続けられた ので、嫌になって、さらに1キロ先にある仙波渓谷へと歩いた。ここの渓谷も私にはあんまりよく理解できなかったので、最後の20分はやはり屋根のある小屋 風のバス停で持参した本を読みながら時間をつぶしたのであった。(2007.12.17、写真は全て敢行日撮影) |