かずまる特攻隊番外編・四国一周自転車特攻隊

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(以下の撮影日は特に説明がなければ旅行日)

行 程 表

2008.12.30(火)
松山806(1001D)927宇和島937(4818D)953務田(自転車:28・8キロ)江川崎1421(4823D)1509務田(自転車:8・1キロ)宇和島1603(1068D)1725松山

H20年12月30日(火)宇和島〜江川崎(同行編2回目)

  

(クリックすると拡大します。なお、この画像は「カシミール3D」から転載し、地図画像は「カシミール解説本5万分の1地図」から作成しております。)

一 昨日の行軍は色々な意味で考えさせられる結果となった。一昨日の行軍の後、あわてて行程の組直しを行う。その設定に役立ったのが「カシミール3D」という ソフトである。元々は地図をクリックしたら、そこから見える山を3Dで表現するものであるのだが、地図をマウスで押さえると標高を表示させることに、今に なって気づいたのであった。

つまり、これを駆使すれば、昨日の屋敷峠直後にあった想定外の上り坂のような事態が防げる。が、この標高はあくまで地面の標高であって、当然ながら橋脚や切り通しなどの場合は誤差が多くなる。

  

(左:予土線務田駅4818D、右:松野町道の駅、おさかな館)

ともかく、一昨日の行軍の間が雨という我々には珍しいラッキーな天候の中、昨日と同様に1001Dで宇和島へ行き、4818Dで予土線へ乗り換える。今日は、一昨日とは打って変わって乗客が多かったが、今日は2駅の務田で下車する。

こ の務田からの行程であるが、地図を見れば判るが、鬼北町へと向かう県道に比べると鉄道は相当迂回している。これは四万十川水系三間川によるもので、県道に 沿うと、いきなり上り坂になるのである。この県道は三間町が宇和島市にかべっペイする前は「三間町へ入ったら「ようこそ三間町」への看板があるのにものの 1分も車で走れば三間町を出てしまう」というところである。一昨日の教訓で坂を迂回するか?しかし、時速4キロと設定したとしても、坂を上ったほうが早く 走れるのだが・・・ということで、結局坂を強行突破することにした。

が、一昨日の行程修正は逆に神経質な修正をしてしまったようである。その土居中の坂を上るのに30分かかると計算したのだが、なんと10分少々で上りきってしまったのであった。だから、それから先の行程が前回とは逆の意味で狂ってしまったのであった。

そ の結果は、深田駅で18分早着、近永駅で19分早着、出目駅で27分早着となってしまった。この出目から松野町との間に第2の峠が控えている。標高は出目 駅で117メートル、峠で127メートルだからたいしたことはないのだが、勾配がきつい。しかも、これまた迂回したらとんでもない距離を走ることになるか ら、結局は強行することになる。まあ、すでに時間の余裕もあることだから、あえて歩いて登っていく。

  

(左:予土線松丸駅、右:予土線真土〜西ヶ方間の県境付近にある沈下橋)

松 野といえば、松丸駅の2階に足湯がある。が、これは真冬ということで辞めておこうと思うが、道の駅があるので、ここで昼食をとろうと思う。この道の駅は国 道のバイパスとなっていて、松丸駅の対岸にあるため、線路と橋を越えるところで2回のアップダウンがある。だから、当然迂回ルートをとっていたのだが、最 近できた道路は勾配が緩やかであり、自転車を降りる必要もない。だから、かずまる自ら自転車で強行したのである。で、道の駅到着は31分早着の11時18 分頃、1時間休んでもまだ余裕がある予定となってしまった。

我々は、こ こではレストランにはいることなく、たこ焼きや饅頭などを食べて時間をつぶしていると、そこに見覚えのある姿が・・・なんと、3年前の今治勤務時代の今治 に住んでいる同僚とばったり出会ったのである。見た目に自信がないが、声は間違いない。しかも、多分17キロやせた私に相手が気づくはずもない。というわ けで、携帯電話で「今どこにおる?」とかけてみた。すると、「松野のおさかな館ですけど・・・」「なんだ、やっぱりあんたか!」というわけで、なんとも奇 遇なところで再会したものである。昨日、家族で今治から高知へ行き、帰路にこちらへ回っているのだそうだ。それにしても、奇遇なこともあるものだ。

さ て、我々は40分ほど早く、道の駅を出発する。あとは終点江川崎はおろか、次の務田にも店はない。最終目的地である宇和島まで一切食料調達は期待できない のである。だから、少々買い込んで出発した。まあ、飲料水に限れば、どこにでも自動販売機がある。便利な時代になったものだ。就職直後の八幡浜勤務時代、 正月勤務があって、店は全く空いてなく、やむをえず駅弁を食べた時代とは大違いだ。

  

(左右:予土線真土〜西ヶ方間の県境付近にある沈下橋)

道 の駅を過ぎて、再び南側の線路と川の坂を越え、元のルートに戻ると、これまた予想外の勾配が待っている。四万十川水系の場合、このようなショートカット部 分に勾配があることが多いが、幸いそんなに長い上り坂でもなく、当然ながら上った以上は下るわけで、まだまだ余力のあるかずまるの敵ではなかった。

さ らに、第3の坂にして最後である吉野生の坂も無事乗り越えると、あとは江川崎までだらだらと下る一方である。一昨日と違うのは、ほぼ追い風である。昨日寒 冷前線が通過したことで、一昨日よりは風が強いが、追い風ならば楽なだけである。そうして、いよいよ県境へと差し掛かる。

こ こには、壊れた沈下橋がある。以前、バースデイきっぷで廻ったとき、その壊れた沈下橋の場所がわからず、かずまるから「うそつき」扱いされ、デジカメ画像 の撮影時刻から場所を特定し、次に乗車した車窓からかずまるに納得させたというところである。今回はついにその場所へ自転車でやってきた。なんという因縁 かとも思う。時間も余っているし、ここでしばし休む。少なくとも、4820Dが通過するまでは休んでいないと、江川崎で時間が余りすぎることになる。

こ の沈下橋であるが、すぐ隣に立派な橋ができている。この橋とそれに続く道路は愛媛県側を走っているが、その道に沿っている川が県境になっており、この道を 行くと、愛媛県北宇和郡松野町葛川という集落へ出る。が、この壊れた沈下橋であるが、画像をよく見ると、壊れた橋の上側が川にそのまま突き刺さっているの が見える。よく、国土交通省が現況復帰命令をしないものだと思う。

  

(左右:予土線真土〜西ヶ方間4820D)

というわけで、無事(?)4820Dが通り過ぎたので、我々も出発することにする。すぐに県境を越え、一路江川崎へと向かったのである。

が、 到着したときは、なんと4823Dの到着実に1時間5分前であった。かずまる曰く「1本前の列車には乗れないの?」予土線を甘く見てはいけない。1本前と いうのは10時58分、つまり3時間半近く前である。「コンビニと列車本数は松山と同じと思うな!」と言い聞かせているものの、最近の子供は・・・(ぶつ ぶつ・・・)とグチが出てしまう。

さて、現在暇をもてあましているわけ であるが、この後は大変あわただしい事態が待っている。4823Dは宇和島で38分の待ち合わせで1068Dに接続する。この4823Dで務田で下車し て、1068Dに間に合わそうと企んでいるのである。距離は8・1キロ、務田到着は15時09分、自転車解体時間を入れても15時15分発として、予定で は15時49分着としているが、はたしてどうなるか?最初に短いながらも上り坂があり、箱根駅伝6区ではないが、最後3キロは平坦な道が上りに見えない か?なによりも、途中歩道のない場所もあるので、下り坂とはいえ、スピードが出せないのではないか?

などと思っていたら、なんと4820D途中でかずまるが昼寝を始めた。そりゃ暖かいし、気持ちも判らないでもないが、寝起きに下り坂で大丈夫だろうか?

  

(左:県境、右:予讃線宇和島駅1001D〜1058D)

そ して、ついにその結論がやってきた。列車は定刻に務田に到着する。気合を入れて自転車を解体する。15時15分には出発する。道路改良が進み、ショート カットされたこともあり、上り坂は思ったよりも短く、すぐに下り坂に入る。ついでにかずまるに、予土線務田駅南側にある窓トンネルの旧トンネル跡の蓋も見 せておいた。が、それを写真に収める時間はない。かずまるを前に出し、私は後ろから誘導しながら坂を下る。

高 光駅方面へ向かう交差点が4・5キロ地点だが、ここで予定より4分早く通過する。ここからはほぼ平坦になるものと思っていたが、幸い道路はなおも下ってい く。結局宇和島駅には予定より8分早い15時41分に到着した。自転車を折りたたむ間、かずまるに宇和島名物じゃこてんを買いにいかせる。妻へのささやか な土産でもあるが、かずまるが何も持たずに帰ってくる。以前より値上げされているのだそうだ。真ん中の価格帯のものを買わせるつもりだったが、結局一番安 いものを買ってしまったらしいが、仕方がない。ともかく、1068Dには間に合い、宇和島じゃこ天も買うことができた。前日同様空いていたので、5号車 (多客期以外は4号車)の先頭4席を陣取り自転車2台を乗せて無事帰ったのであった。

が、 問題は次回である。往路窪川まで3時間45分、復路はさらに須崎〜窪川間が待っている。しかも、歩道のない七子峠を標高差300メートル下ることになる が、果たして、一昨日の高知県特有(?)の道路交通法の中、危なくないのかという疑問が残る。(2009.01.26)

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