かずまる特攻隊番外編・四国一周自転車特攻隊

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(以下の撮影日は特に説明がなければ旅行日)

行 程 表

2009.03.21(土)
松山8071001D)928宇和島9374818D)1145窪川115746D)1219須崎(自転車)あかおか(5843D)1829高知

2009.03.22(日)
高知8212001D)926窪川10044819D)1211宇和島125522D)1415松山

H21年3月21日(土)須崎〜あかおか(同行編4回目)

   

(クリックすると拡大します。なお、この画像は「カシミール3D」から転載し、地図画像は「カシミール解説本5万分の1地図」から作成しております。)

い よいよ同行編も宿泊行軍が始まった。が、行軍予定の2日目である3月22日が雨の予報となった。当初はかずまるの春休中に行軍しようと考えていたのだが、 この日曜日の雨ということは、この時期の天候が6〜6・5日周期であることを考えると、次の週末の保証がない。しかも、かずまるの従弟が帰省してくる。そ のため、後のことを考えずに3月21日のみの行軍で高知市宿泊、翌日は復路だけという行軍をあえて実行することにした。

  

(左:須崎駅46D、右:名古屋峠)

松 山発8時07分、須崎着12時19分、いいかげん一日の半分が終わった頃になって、出発地点に戻ってきた。私が自転車を解体する間、かずまるは前回落とし た自転車の鍵を探していたが、結局は見つからなかった。まあ、当たり前か。須崎を12時36分頃に出発する。ここから高知はりまや橋までは約38キロ、約 3時間40分の行程である。

港湾区域を走りぬけ、頭上に高速道路の橋脚 が見えてくると、そこには「お馬トンネル」と書かれている。その南側には「かわうそトンネル」、北側には確か「よさこいトンネル」というのがある。高知県 には結構面白いトンネルがある。その「お馬」と関係あるのかないのか判らないが、「大間」あたりで再び国道56号に合流し、一路高知を目指す。まもなく、 上り勾配が始まり、すぐに「朝日ケ丘中」があって、すぐに下り始める。かずまるが「あれであと坂道は何個?」と聞くが、答えは「あれは坂道に入っていな い!」

吾桑あたりで国道56号と国道494号が分岐する。国道56号方 面は、JRの真下に吾桑トンネルがあって、そのまま名古屋峠へと向かう。だが、我々はここは一度国道494号を走ってから、旧道を名古屋峠へと向かうこと にしている。このあたりは、一応自転車通行可能となっている歩道があるものの、あまりに狭くて走れないところもある。すかさず、後方からバカトラックがクラクションを鳴らしてくる。かずまる曰く「お父さん、今気分は最悪?」「そのとおりだ!徳島へ走り抜けたら、二度と高知県内を自転車で走るものか!

さ て、その名古屋峠であるが、当初は佐川側からの逆走も考えていた。が、斗賀野からの峠が意外に急で、さらに須崎側の下り坂は急カーブが多く、危ないなんて ものじゃない。さらに、逆走をするということは、自転車の折り畳み回数が増えると言うことで、この負担もバカにならない。一方、横浪三里を走る方法もある し、こちらは風光明媚なことは間違いない。しかし、こちらは小さな勾配も多そうだし、カーブもあって意外に距離が伸びてしまう。というわけで、国道の勾配 はそんなに急ではなかろうということで、正々堂々(?)と名古屋峠へと向かうことになったのである。

  

(左:新名古屋トンネルと旧名古屋トンネル跡、右:波介川の河川管理道)

だ が、その名古屋峠は意外にも、あっさりと走破できた。歩道があるということも大きいし、急勾配という感じもなかった。トンネルのプレートを見て、かずまる が「なんで愛知県?」という。この名古屋トンネルは正式には新名古屋トンネルという。峠の上に初代トンネルがあるらしい。そして、2代目のトンネルは幅員 がないために新たに掘られたのだそうだ。その2代目トンネルはどこにあるのだろうと思っていたのが、写真のとおり、隣に放置されていたのであった。ここは 少々狭いながらも歩道があるので、安全に通過できる。

いよいよ土佐市へ と入るのだが、幸いにも若干ではあるが追風になっているのが大きい。我々はさくさくと走ることができて、当初予定時刻よりも早く走っている。そして、予定 どおり波介川からせ河川管理道へとはいる。ここから土佐市までの国道は、カシミール3Dで勾配を確認していたら、坂道が多いこと多いこと。地図をよく見る と、何本もの川を越えているのである。これではたまらないので、波介川の河川管理道を走ることにした。これなら、間違っても長い上り道はないはずだ。だ が、ひとつ誤算があった。途中から河川管理道が舗装されていなかったのだ。

河 川管理道はその名のとおり、車が走るものではなくて、河川を管理するためのスペースである。一応誰でも通ることはできるが、道路としての保証は全くない。 ちょうど一昨日に高知方面は強い雨が降ったため、道はかなり荒れていて、走るのにも支障が出るほどで、なんといっても、一番怖いのがパンクである。仕方が ないので、途中から一般道を走ったりして、一体国道のアップダウンを走ったのとどっちがマシだったのだろうか?と思いながら、延々12キロ以上、1時間以 上走って、いよいよ仁淀川へかかる。ここからついに高知市へはいる。

今 日のところは幸い、最初の国道494号の一部を除くと全て自転車通行可能の歩道があった。ここからは、国道そのものが片側2車線に改良された道路であり、 ずっと歩道が続いている。第2の難所と思われた荒倉トンネルも難なく過ぎる。このトンネルも歩道があった。しいて言えば、仁淀川から荒倉トンネルを過ぎる までの間にコンビニが全くなかったということか。

  

(左:波介川の河川管理道、右:高知はりまや橋)

やっ と見つけたコンビニで、かずまるにカロリーを入れさせる。このあたりはいわゆる都市近郊で、自転車を走らせるには全く面白くない。多少パンクの危険はあっ ても、波介川の河川管理道は楽しかったなどと思いながらも、いよいよはりまや橋まではあと6キロに迫る。多分予定より20分程度早い午後4時過ぎには通過 すると思われる。だが、我々はその先を考えていた。

つまり、今日午前 11時の天気予報で最終確認したところでも、明日の行軍は絶望的である。したがって、少しでも先へと進んでおきたい。当初は後免辺りまで行っておけば、鉄 道のアクセスが楽だと思っていたのだが、走っているうちに、後免方面に行くには、少々迂回をしなければならないことが気になりつつあった。だが、経路上と いうことになると、あかおか駅まで行かなければならない。そこまでは約18キロ。総行程56キロになる。同行編1回目にはかずまるが途中「寝たい」と言っ たものだが、そのことが思い出される。

ともかく、あんまりぱっとしない 風景の中を一路高知市中心部へと入っていく。途中神田川橋の高架橋のところでは歩道がないので、そこから鏡川へと北上して、いよいよ国道33号の電車通り へと入る。この道も一応自転車通行可能にはなっているが、如何せん歩道が狭い。車道に関しては、松山よりも電車の有効幅が広いような気がするから、その分 歩道が狭くなっているのだろうか。かずまるが「人が多い」というから「松山で言えば大街道のような場所だ」というと、妙に納得していた。県庁前を過ぎて、 高知城が見えると「松山の街みたいだ」という。それもよかろう。

そんな こんなで、とりあえず高知はりまや橋へ到着する。時刻は16時05分。ここからあと18キロ走ることになる。ここまでが約38キロだから、それを考えたら たいしたことない距離にも思えるが、日常生活で18キロ走るとなると、それだけで疲れる。果たして、かずまるが最後までもつだろうか?と思う。

た だ、幸いなのが、勾配がほとんどなく、基本的に追い風の状態が続いている。高知を過ぎると、これといった目印になるような場所もなく、たまに見つけたコン ビニでトイレに行ったり、そのお礼に不要なものを買ったりしながら進む。赤岡を過ぎると、右手に太平洋がずっと続くのだが、今日はそこまでしか行けないか ら、それもできない。

  

(左右:あかおか駅)

国 道32号と国道55号の交点までが約35分、物部橋までが25分、ほぼ予定どおりに進んでいるから、このままならば、あかおか18時02分発の高知行き 5843Dに間に合いそうな感じになって来た。物部橋を越えたところで、17時20分。予定ではあと24分となっているが、実はこの先は国道ではなく、あ かおか駅方面へ斜めに走っている一般道を通る予定だから、それより余計に時間がかかることはないだろう。ただ、さきほどからかずまるが「足が痛い」と言い 始めている。まあ、これは仕方なかろう。今まで何も言わなかったことが不思議なくらいである。が、今後2日コースになった場合の2日目の対策をどうしよう か、考えなければならない。

ともかく、ショートカットをしたこともあっ て、17時40分には終着あかおか駅へ到着した。が、ここからトラブルが発生する。自転車をホームまで持って上がるには、折りたたんだ状態よりも自転車の 状態の方が楽なので、そのまま持ち上がると、次の列車のホームは向こう側であった。かずまるに「やーい!」と言われながら、自転車を下ろして、再び持ち上 がって、ゆっくりと解体していると、ちょうど列車到着5分前になった。さらに、5843Dに乗車すると、整理券をとるのを忘れてしまった。「お父さん、 1,040円も払わなければならなくなるよ」と言われ、そんなことさせるものか、と運転士に言うと、難なく「高知駅でその旨言ってください」と言われたの であった。列車は3連休の中日ということもあり、結構混んでいた。

とも かく、高知駅に到着し、その旨申し出て、駅で清算する。かずまるは普通の切符だが、私は「四国再発見きっぷ」である。ちなみに、ここから松山までは、かず まるが「四万十・宇和海フリーきっぷ」、私は窪川まで普通の切符で、その先が「四国再発見きっぷ」と「快てーき」いろいろやりくりしての結果、その差額で 今日の宿代が出る。駅前のビジネスホテルだが、駐車場が満車になっていて、連泊客が停められないと苦情を言ったりしている。その中で、少々浮いた状態で自 転車をとめ、行軍初めての宿となる。ちなみに、料金は2人で6,000円だが、セミダブルの部屋で、かずまるは少々不満ではあったが、この先はもっと目か らウロコの宿が続くことをかずまるはまだ知らない。

  

(左:あかおか駅5821D、右:宇和島駅)

H21年3月22日(日)復路のみ

翌22 日は予想どおり、朝から激しい雨であった。しかも、高知の雨は豪快である。高知駅に近いところに宿泊していたものの、やはり駅までは合羽が必要である。完 全防備で駅まで行き、合羽をたたんで、自転車を折りたたんでいると、高知駅再開発工事のガードマンをしているおばちゃんがかずまるに話しかけてきていた。

今 日はたたひたすら帰るだけだが、前回と異なり、窪川と宇和島で乗換時間が結構ロスになり、なんと6時間もかかる。予定どおりの行軍の場合ならば、高知15 時44分発(41D)、松山20時22分着(1074D)の所要時間4時間38分となるだけに、帰るだけでも結構疲れる。第一6時間もかかるとなると、松 山5時07分発(1002M)、甲浦11時40分着(5537D)とそう大差がないではないか。

と、 思いながら雨雲レーダーを見ると、雲がかかっているのはほとんど高知県だけである。仕方がないと思いながら、予土線に入って、宇和島に到着すると、なんと 宇和島では雨が降り始め、高知、室戸方面は雨が上がっている。少々むっとしながら22Dに乗り込むと、今度は松山に雲がかかろうとしている。その22Dは 相当立客が出るほど混んでおり、我々の自転車が少々迷惑になっていたが、そんなことを言っていられる余裕もなく、かなり消化不良の状態で松山に到着したと きには、松山は土砂降りの雨であった。(2009.03.29)

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