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【乗鉄1】 松山〜宇和島鈍行列車の旅

駅トレ2回目は、バスの都合上、どうしても平日でなければならない。が、時期は梅雨。金曜日は、なんと6月15日、22日と、2週間連続で雨天中止となったため、翌23日にかずまるの幼稚園の同窓会があるのをいいことに、乗り鉄をすることにした。

  

左:松山駅4633D、1053Dで追いかける、右:伊予中山駅4633D、630D

松 山駅発9時00分の1053Dで出発するのだが、ホームに到着したのは8時35分頃、3番ホームには八幡浜行きの4633Dが停車しており、8時39分に 出発する。この4633Dへは1053Dに乗って、伊予市で追いつく。それなら、最初から4633Dで行けばよいではないか、と思うのだが、特急利用定期 である「快てーき」を持っているため、特急に乗って、乗換えをしたいだけである。もっとも、その根底には、毎日長距離通勤をしていて、慢性的に寝違いを起 こしているという深刻な事態があるのだ。2000系ならば全席前向きだが、キハ32系はロングシートのため、ロングシートで前方を見るために首を横向ける 時間を少しでも短くしたい、という本音もあるのだ。

1053Dは4633Dの出発後、後を追うように3番ホームを通っ て、一度下り側引上げ線へ進み、それから1番ホームに下り側へと入線する。座る席は、1号車8A。座る場所は、2席1個の窓を持つ2000系の場合は、少 しでも外が見られる位置の窓際に座りたい。気動車の場合は足元にヒーターのようなものがあって、前席下に足が伸ばせない場合がある。さらに、直射日光を受 けない方向、つまり、朝の場合は進行方向右側。これを満たす車両は2150形の場合は、8、12番、2200形の場合は、8、10、14、16番しかな い。が、今日乗る車両はTSEすなわち2001だから、足元に足置きといえば聞こえは良いが、前席下に足を延ばすためには、足置きのガードをあげる必要が ある。この車両の場合も1号車8A。本当は指定席が1〜4番までだから、もっと前に行きたいのだが、5A、7Aは窓が逆、6Aは足元に例の物体が鎮座して いる。伊予市までの8分だから、どうでも良いのだが、一応こだわってみる。だが、こんなことを考えるのは私だけではなさそうだから、毎朝の1051Dでは 1号車8Aの争奪戦があったりするのだ。

  

左:伊予大洲駅4633D、632D、右:内子駅632D

伊 予市で下車し、先ほどの4633Dに乗り込む。この4633Dには100キロ貫歩では一度乗車した。というより、1053Dからの伊予市乗換え、伊予立川 から逆行して犬寄峠を越えたものだ。今日は、思った以上に乗車率は良いようだ。最前列には少々スペースを残して座っているご婦人がいたので、無理にそこへ 割り込むのはやめておいたら、あとからやって来たご婦人が、そこへ割り込んでいた。が、それも、伊予中山でみんな下車してしまい、そこから最前列へ移動す る。車内は私服を着た高校生か高齢者が多いのだが、その中に、子供二人を連れた母子がいた。上の男の子の話を聞くとはなしに聞いていると、いつもは車で行 くところを今日は列車に乗っていくようだ。その親子連れは新谷で下車した。

10時07分伊予大洲駅到着。そのまま632Dで内子まで引き返す。昨日だったら、この632Dはキハ58系国鉄色だったから残念なところだ。乗ってしまえば、どうってことはないのだが、そんなことは、坊っちゃん列車に数え切れないくらい乗車した私が言ってはいけない。

実 は私は国鉄時代のキハ58系には予讃線では、余り乗車したことはない。昭和55年秋のダイヤ改正で、グリーン車であるキロ28が普通車指定席に格下げさ れ、キハ28-5000になった。当時私は高校3年生、翌昭和56年4月から徳島大学に進学したから、移動はもっぱらキハ28-5000だった。高徳線で は、キロハ28格下げのキハ58-5301が連結されていたが、なにしろ1両しかなく、末期には延命措置として、閑散期は連結していなかったこともあった ため、キハ58系に乗車する機会が多かった。現在はシートが改良されているが、なにぶん車両が古いため、昔日の面影がない。10時32分内子着。

  

左:内子駅1055D、右:伊予大洲駅4727D

内 子からは再び1055Dで伊予大洲へと引き返す。10時45分に伊予大洲へ到着し、ここから4727Dに乗り換える。1055Dから4727Dへの乗換え も、100キロ貫歩では同行編で伊予平野へ行く際に2度利用した。本当は、もっと活用するはずだったのだが、1057D〜4644Dの卯之町ターンに変更 された。

ここから宇和島まで4727Dに乗っていこう。松山から宇和島まで鈍行列車の旅!と言いたいのだが、実際には 松山〜伊予市間が特急列車になっている。だが、この4727Dは松山発9時11分宇和島行きであるが、なにしろ伊予長浜経由のため、乗車できない。だか ら、わざと1053Dに乗って、道草を食ったわけだ。一応全区間鈍行列車だと言い切ってもよかろう。

が、ここでトラブ ル発生。デジカメの電池がピンチになっている。そういえば、かずまるが充電器のうちの単三電池何本かを入れ替えていたな。その中に多分寿命がきたものが あったのだろう。だが、そんなことで怯む私ではない。こんなこともあろうかと、実は常に乾電池を4本準備している。あんまり良くはないのだが、乾電池2本 と充電池2本をセットして事なきを得た。が、今後のことがあるので、八幡浜での8分停車の間に乾電池を2本買っておこう。

  

左:八幡浜駅1060D、右:法華津峠の連続トンネル(但し車窓は729Dから)

八 幡浜着11時11分、ここで最前列の座席が空いた。そこに荷物を置いて、ホームに出る。電池を買って、トイレに行って、それから気になるところへ行ってみ た。実は、100キロ貫歩同行編の夜昼越えでかずまるが木の棒を杖代わりにしていた。実際はマムシ防止対策であたりを叩きまわった棒である。それを千丈駅 に置いてきて、次回3週間ぶりに千丈駅でその棒を見つけ、八幡浜駅の公衆電話ボックス裏に置いた。それを確認したわけだが、あれから6週間、棒は無事見つ かった。

などと、つまらんことをして列車に戻ったのだが、ちょうど八幡浜着11時15分の1060Dが入線してきた。今朝乗った1053Dの折り返しである。

八 幡浜発11時19分、予讃線八幡浜〜宇和島間の普通列車の本数は、予土線宇和島〜近永間よりも少ない11往復しかない。実際には特急列車が1時間ヘッドで 走っているから都市間輸送では問題ないのだが、普通列車に乗ろうとすると大変である。特にこの時間帯、八幡浜から宇和島へ行こうと思えば、8時35分発の 次は11時19分発、13時30分発、15時36分発しかない。だから、100キロ貫歩のときなぞは、前述のとおり、例えば伊予石城に行くときに、 1057D〜4644D卯之町ターンをやったり、双岩から帰宅するときに、729D〜1064D卯之町ターンをやったりもした。このあたり、快てーきサマ サマなわけだ。

  

左:立間駅1062D、右:伊予吉田駅4644D

そ の八幡浜〜宇和島間11往復の内訳は、四マツのキハ185系が4往復、四コチのキハ54が6往復、そして四マツのキハ32はなんと1往復しか走っていな い。しかも、623Dが休日にキハ32単行となる以外は、キハ32の単行は見られない。まさに予土線への回送のごとくに扱われており、この区間というより 笠置越えで特急の邪魔をしないような運用になっているかが判る。

その4727Dは立間で1062D、伊予吉田で 4644Dを退避し、終着宇和島へと向かう。このあたり、普通列車が少ないから、退避する駅も少ない。そして、12時15分宇和島へと到着する。いつもの 馬車馬の如き2000系特急とは一味違った3時間15分であった。当たり前か?

宇和島では、一度職場へ昨日の忘れ物を 取りに寄ってから、再び22Dで引き返す。宇和島での時間は32分。この22Dは上り列車では一番禁煙自由席の座席数が少ない。日中唯一岡山へと向かう特 急だから、指定席を増やすために2号車が指定席となっているからだ。10Dでは2号車と7号車(こちらは1〜7番が指定席)の指定席を松山まで自由席とし ているのだが、22Dと9D、21Dはそのような配慮がない。せめて、土讃線特急のように松山〜宇和島間だけでも2号車8〜13番を自由席にできないかと 思う。かつては、21Dが松山から2号車を自由席にしていたのが、いつの間にか消滅したから、JR四国としては何らかの問題があったのだろうが、通常の同 区間2号車はいつも空気を運んでいる。

  

左:宇和島駅4727D〜4736D、右:宇和島駅1057D〜22D

そ ういうわけで、22D3号車はそこそこの乗車率で宇和島を出発する。ここで、帰りたくなったら、そのまま松山へと戻ればよいのだが、幸か不幸かそういうこ とにはならず、予定どおり八幡浜で下車する。この22Dは双岩で1059Dを退避させた後、八幡浜駅で無意味な2分停車をする。無意味と言うのは、時刻表 上のことであって、おそらく、列車の運用上、退避できる駅が少ないから、時間調節をしているのだと思う。で、そんな無駄な停車をしていながら、宇和島〜松 山間は1075Dの1時間14分に次ぐ1時間16分、特に伊予大洲〜松山間では最速の31分で走りきるのである。

さ て、八幡浜で下車した後は、100キロ貫歩でよく見かけた729Dへの乗車である。土曜日ではあるが、高校生の帰宅時間と重なったようで、立客もでる状態 で出発する。あまり騒々しいようなら、卯之町で下車して、1064Dで再び八幡浜まで行き、4648Dで帰るのも面白い、と思ったのだが、高校生は伊予石 城でかなり下車する。一番先頭のボックスを占領していた父子もここで下車したが、車掌が「次は気をつけてくださいね」と言っていた。逆方向の列車に乗って しまって、引き返しているのだろうか。

この729Dは100キロ貫歩では本当によく出会った。最初に見たのは、同行編 2回目の強風の中での北山崎小学校だった。以降、大洲を過ぎてからは、毎回のように、この729Dに出会ったものだ。かつて15年ほど前までは特急列車と して乗車したはずだが、いや、今でも高徳線あたりでは実際に特急列車として走っている訳だし、なかなか味のある列車である。多分、笠置越え用としての特別 配備なのだろう。

  

左:八幡浜駅729D、右:下宇和駅1064D

と もかく、そこから先頭ボックスへと移動する。そうなれば、もはや宇和島まで下車したくはない。下宇和で1064Dを、立間で4736Dと退避する。朝1時 間22分乗車した4727Dの折り返しで、100キロ貫歩単独編では立間のホームで眺めた列車の行き違いである。そうして、宇和時の14時28分着。

宇 和島では、再び1066Dに乗車する。昨年のバースデイきっぷを利用したとき、最後の宇和島〜松山間が苦痛でたまらなかった経験がある。日頃馬車馬のよう に走っていると、たまに、単に流しで走れるような区間ではないのだ。が、今回は一部例外はあるものの、下り側は普通列車で堪能し、上り側は特急で一気に走 るという方法は、特急列車に乗っても、思ったよりも苦痛ではなかった。よく考えれば、朝1時間40分早く出て、帰りをあと1時間遅らせれば、土讃線〜予土 線に乗れる時間を延々普通列車で時間をつぶすと言うのも考えてみればなかなか面白い。

ただ、残念なことに、松山から宇和島間の直通列車は長浜廻りが多く、私の定期では乗車できない。いきおい、今日のような乗車方法になってしまうのである。それでも、まあ、運賃が一切かからないのだから文句を言うわけにもいかないだろう。

  

左:宇和島駅729D、右:宇和島駅1061D〜1066D

(2007.07.05、写真は全て敢行日撮影)

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