かずまる特攻隊番外編・四国一周自転車特攻隊

愛媛の「鉄」の紹介 > かずまる特攻隊が行く > 目次 > 単独編2回目
     

(以下の撮影日は特に説明がなければ旅行日)

行 程 表

2009.02.06(金)
松山806(1001D)927宇和島937(4818D)953務田(自転車:出目〜内子間60・3キロ)内子1454(1064D)1517松山(自転車:務田〜内子間70・2キロ)

H21年2月6日(金)内子〜出目(単独編2回目)

  

(クリックすると拡大します。なお、この画像は「カシミール3D」から転載し、地図画像は「カシミール解説本5万分の1地図」から作成しております。)

自 転車特攻隊同行編は結局松山〜宇和島間を同区間歩いているではないか!ということで諦めた。その代わり単独編で走りぬけ、私としては自転車での四国一周を 考えている。というわけで、前回の内子〜長浜〜松山と宇和島〜出目〜須崎を含め、出目〜内子を走破すれば瀬戸内から太平洋までつながるのである。

そのチャンスはまさにピンポイントでやってきた。2月6日(金)に休暇をとって敢行することになった。1001Dで宇和島までやってきて、4818Dに乗る。そのまま出目まで行けばいいのだが、一応運賃節約ということで務田で下車する。

  

(左:務田駅4818D、右:西予市城川の道路)

こ の4818Dは伊予宮野下で4817D退避する。その後もスピードがあがらず、近永10時14分、出目10時17分発となっている。前回は同行編というこ ともあったが、今回は4817Dと勝負してやろうかと考えていた。だが、そうは問屋が卸さない。まずは、自転車の組立て、そして意外に時間を食うのが輪行 バックの折りたたみである。そうして出発したのが9時57分、しかもすぐに始まる上り坂を走るうちに暑くなって、一度停車してベストを脱ぐ。これくらいは 乗車中にするべきであった。上り坂の途中で、4818Dがゆっくりと二名方面へ走っていくのを見かける。道路が下り始めると、後のことを考えないような速 度で一気に下っていくと、前方にまもにく深田へ到着する4818Dが見える。結局のところ、4818Dには全く追いつかないということでね出目駅前を10 時25分に通過する。まあ、これは出目で下車した場合の予想出発時刻でもある。

今 日の行程はここから始まるわけだが、ここから鬼北町日吉と西予市城川の境界まで約160メートル上り、あとは基本的には下るのだが、鹿野川ダム付近のトン ネル群付近ではある程度のアップダウンが予想され、さらに最後40分は約10メートルほど上ることになっている。ただ、前半の出目から日吉までは約120 メートル上るものの、20キロ走っての話だから、平均すれば0・6%の勾配に過ぎない。

さ らに、当初予定では内子駅到着が14時59分、その5分前に1064Dが内子駅を出発する。できれば15分ほどの余裕がほしいところである。ところが、天 気は良いのに、風が正面から吹いてくる。前半は北東方向に進むから向かい風ということはないと思っていたのに、これは予想外である。平均勾配0・6%とは いえ、これは相当のハンデである。それでもさすがに途中からは風が止んだようで、予定より15分ほど早い11時35分に日吉の国道197号交差点にある道 の駅に到着する。このあたりの標高が約225メートル、あと40メートルである。ここで昼食をとる。道の駅の弁当を食べたりする余裕がまだここではあっ た。

道の駅を予定より15分早く出発する。日吉を過ぎると、いよいよ本 格的な上り坂が始まる。しかし、そんなに長い坂でもないから、ここも予定どおり通過し、いよいよ下り坂に入る。もうかれこれ3年半前に泊まったことのある 宝泉坊ロッジを過ぎたところでは、24分早く通過する。これで大体1064Dでの帰宅が可能になったと思ったとき、突然向かい風が吹き始め、道路そのもの も下りではなく、アップダウンを繰り返し始める。基本的には下り坂なのだが、道路が付け替えられた時に地形の都合上そういうことになったのだろう。

  

(左右:西予市野村坂石付近)

そ れにしても、このあたりの道路事情は酷い。自転車の歩道走行は認められているものの、基本的に片側歩道である。しかも、画像のように道路の右側に行った り、左側に行ったり、その交点部分に横断歩道がある。だが、こんなところに横断歩道を作っても、誰も止まってはくれない。さすがに愛媛県では高知県のよう に横断歩道で立っていた場合にクラクションを鳴らされたりはしないが、それでも止まる車は皆無である。この場合、道路交通法では明らかに違反であり、クラ クションを鳴らせば脅迫罪、撥ねたら傷害罪(業務上過失で はなくなる。)横断者が死ねば、最悪殺人罪が適用されるということを理解していない人が多すぎる。それに対して警察も昨今のように自転車をいちいち停車さ せて、その自転車が盗難品でないかを確認する暇があるならば、こんな自動車をもっと取り締まってほしいものである。もっとも、その横断歩道で事故や違反取 り締まりをすれば、それが交通安全対策交付金として点滅信号ができたりするから、誰かが犠牲にならなければならないのかもしれない。

風 は断続的に正面から吹いている。最大24分の貯金があるが、これが15分を切ったら危険ゾーンである。(当初予定は14時59分内子駅到着、1064D内 子発は14時54分)宝泉坊ロッジあたりが今日の中間点であり、旧城川町役場前であと30キロを切る。だが、このあたりから走っていて眠たくなってきた。 まさに同行編1回目の十川付近でかずまるが「寝たい」といったあの気持ちがわかってきた。だが、もう遅い。ただ、走るしかない。足もだんだんと痛くなって くる。70キロの距離そのものはたいしたことないと思っていたが、向かい風がそれ以上にダメージを与えるようだ。そして、ついに野村坂石が近づいてきた。 このあたりから鹿野川ダムの付け替え道路のトンネル群が始まる。つまり、ダムに近づいたのだから、ここからダムの堰までは平坦である。しかも、トンネル群 は結構高いところにある。ここからアップダウンが始まるのである。

その 途中に宇和、野村方面への交差点がある。まさに川の上に作られたインターチェンジのような道路構造物がそこにある。中には、トンネルとトンネルに挟まれた 谷の上の橋の中央に三叉路があったりもする。ものすごい土木技術だと思うのだが、なんだかトンネルの中でもずっと登っているような気がする。いつのまに か、余裕時間が20分に減ってしまっている。

 

(左:西予市野村坂石付近、右:内子駅9D)

ま さに七転八倒の状態の中で、ようやく鹿野川ダムにたどり着いて、そこから先の急坂を下り、その向こうにある道の駅へたどり着く。到着したのが20分早着の 13時27分、あと約15キロ、1時間である。自転車を降りると、思わずふらつく状態でトイレに行って、自販機でコカ・コーラZEROを半分だけ飲んで、 予定より29分早く13時31分に出る。これで1064D帰宅は可能だろうと思いながら、一路内子をめざす。

ち なみに、このあたりの地形を説明すると、道の駅の標高が約50メートル、鳥首という内子方面の小田川との合流点までが約10分で標高44メートル、そして 五十崎までは逆に川を遡っているが、約30分で標高はせいぜい2メートルほどしか変わらない。だが、そこから国道56号の交差点まで約15メートルの急坂 が待っているのである。

相変わらず向かい風の中、鳥首が近づいてくる。 ここでほとんど120度ほど右側へ進行方向が変わるから、風の影響を・・・と思ったら、なんと道路脇の幟が全て向かい風を示している。なんてこったい。鳥 首の段階で余裕はあと28分。五十崎の内子町役場までの中間点にある瑞穂橋では25分、明らかに余裕時間が減ってきている。だが、瑞穂橋から内子駅までは 予定では21分。31分もかかったりはすまい、と言い聞かせながら、ついに五十崎の集落へ入り、国道56号までの急坂にたどり着く。あとは自転車を押して 上がって、国道の側道を渡り、結局16分前の14時38分に内子駅へ到着したのであった。(2009.02.07)

 
     

このページのトップへ  3回目 その2へ >>