かずまる特攻隊番外編・四国一周自転車特攻隊

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(以下の撮影日は特に説明がなければ旅行日)

行 程 表

2009.09.21(月)
松山719(8M)923宇多津926(1008M)930坂出(自転車:520キロ)伊予三島155415M1724松山

H21年9月21日(月)坂出〜伊予三島(同行編8回目・その1)

  

(クリックすると拡大します。なお、この画像は「カシミール3D」から転載し、地図画像は「カシミール解説本5万分の1地図」から作成しております。)

自 転車特攻隊同行編も瀬戸内海側へ舞台を移してきた。今後は日帰り行軍が可能になった。だから、今となっては、宿泊行軍の時代が懐かしいような気もする。そ うなると、最終回の前までは、どうしても中継ぎのような印象を受ける。8回目の今回は、いよいよ愛媛県入りを果たすわけであるが、「鉄分」の方も、列車を 降りたら、箕浦〜豊浜付近を除いては、多分最終目的地までは併走することもないだろうと思う。そういう中途半端な行軍ではあるのだが、あと163キロとい うところまでくれば、早く最終回を体験したいという欲望が、この中途半端な行軍を急がせるようにも思う。

さて、今年は9月の祝日の関係で、5連休という大型連休がある。しかも、高速道路料金値下げの影響で、道路は混むが、JRは乗客減が著しい事態となっている。これは、JRには申し訳ないが、我々にとっては大変朗報でもある。

  

(左:松山駅、右:宇多津駅8M)

ま ずは、その副産物でもある「四国ペアパス」が5連休中は使える。この坂出というのは、その次の行軍を5連休中に持ってくることを当初は想定していなかった ことや、その期間中特急列車が全車岡山行きとなることを想定していなかったこともあり、移動中としては最悪の事態が予想された。ただ、この「四国ペアパ ス」は2回までは指定席の予約ができることもあって、今までも保険代わりに利用してきたものの、実際には使用することはなかった。しかし、今回全車岡山行 きということは、すなわち自由席が1両減となることでもある。

さすがに 乗客が減っているとはいえ、そういう状況で自由席がガラガラということはありえないだろう。だから、今回は復路は指定席を利用することにした。我々が2席 で座ると言うことはたいしたことではなく、問題は自転車をどうするか?であるのだが、まあ、このあたりは、我々が困るのではなく、自転車をデッキに置いた ら、他の乗客が困るだけである。この指定席乗客数が減少しているときに、わざわざ指定席を1両減とした意図はわからないでもないが、「宇多津〜松山」に関 しては、宇和島方面直通のアンパンマン列車を除くと、指定席は十分余裕があったのである。それは、前日どころか、当日の直前になって乗車変更しても、まだ 十分に指定席に余裕があったことでもはっきりとしている。

さて、日帰り 行軍となったものの、前回同様、方向を順行にするか?逆行にするか悩んでいる。自転車特攻隊の場合、坂よりも風のほうが天敵であることは、しつこいほど述 べたとおりである。今回は愛媛県へ戻ってくるというシチュエーションを考えると、多少の向かい風であってもできれば、順行にしたいが、出発2日前のような 強風での向かい風は避けたいものである。

その手助けとなるのが天気予報 であるが、気象庁は「北東の風、日中は南東の風・・・」って、一体どういう解釈をすればいいんじゃ!状態だし、民間気象会社WNIは20キロの距離であ る、坂出と高松とでは風が正反対としている。だから、順行、逆行両方のプランを組んで、風の様子を見ながら決めることにした。

  

(左:坂出駅臨時1008M、右:宇多津町の国道11号)

前 回通勤客で満席だった8Mも連休中はすいている。私は、車窓を眺めながら風向きを確認する。あちこちに煙が上がっているのだが、総じて「多少の風はあって も微風である」と考えられる。いよいよ、伊予三島駅が近づいてくる。このあたりは製紙工場が立ち並んでいる、いわゆる企業城下町である。以前はこのあたり に近づくと街全体が異臭を放っている状態で、気分が悪くなったものだ。最近はさすがにそのようなことまではなくなったが、それでも街に染み付いた体臭の痕 が残されている。その体臭の象徴でもある煙突群を見る限り、風は強くはない。かずまるを制して、そのまま8Mに居座る。8Mは伊予三島を過ぎる。もう後戻 りはできない。

さて、5連休中の8Mは全車岡山行きとなっている。だか ら、我々のような坂出へ行きたい者は多度津で下車し、多度津始発の1008M(?)に乗り換えることになっている。しかも、その臨時特急は185系2連で ある。それを見ながらかずまるがあきれていたが、それが現実である。しかも、185系1008D(?)の停車するホームには、すぐ後に出発する普通列車が 待っているから、相当前のホームから出発する。自転車2台をかついでの移動はつらいので、そのまま車内に居座って、宇多津で乗り換える。厳密に言うと、多 度津で乗り換えないと、通常の特急券では乗継特例が受けられないのだろうが、我々は例の切符があるから問題ない。座ることはできなかったが、たった4分で 坂出に到着した。

前回同様ここで自転車を組み立てる。前回のような噴水のようなものは今日は見られなかったが、前回のような暑さもない。3週間半の間に秋がやってきたのがわかる。

そうして、坂出から一路愛媛県方向へと出発してのであるが、いきなり道を間違えてしまったのである。坂出駅からは駅の西側にある(主)坂出港線(県道19号)を南下して、国道11号に出る予定であった。

  

(左:旧国道11号と国道319号交差点、右:金蔵寺駅近くのうどん店)

そ の道への交差点にはコンビニがあるはずなので、そのコンビニを曲がって、一路南下していったのである。多少道が狭いなあ、とは思っていたが、国道11号は はるか上空を通過しており、そこへ行く道路がない。しかたないと思いながら、さにな南下したところで、はて?ともう一度地図を見る。そこで気づいた。道を 1本間違えたのだ。双方の交差点にコンビニがあったことで勘違いをしたものらしい。ただ、幸いなことに、そこから国道11号へと戻るルートは、頭の中に 入っていたのだ。かつて、高知県赤岡での雨天順延でルートが大幅に変更されたが、当初は高松〜観音寺〜新居浜〜今治という中継点を想定しており、坂出を通 過する際に市街地を迂回して国道11号へと向かうルートとの交差点で間違いに気づいたのであった。

坂 出中と鎌田池の間の細い道路を抜けて、県道193号に入って、国道11号に戻ってきたのは10時07分、今日はなぜか坂出での自転車の組み立てが早く、こ の段階で実に30分の早着となってのである。(但し、今日は間違いの多い日で、その30分早着が大間違いであることに気づくまでには、まだ少々時間がかか るのであった。)

風はむしろ若干の追い風となっており、我々は快調に国 道11号を進む。が、国道11号のこのあたりは、最近になってつくられたバイパスである。しかも、愛媛県と違って、立体交差が多い。だから、まもなく交差 する旧国道11号(現県道33号)とは立体交差となっており、当然ながら自転車は、鳴門のインターチェンジほどではないが、迂回を余儀なくされるし、さら にその先にも高架橋がある。だから、ここは旧国道11号へと入っていく。

前 回も述べたのだが、最近はバリアフリー法との関係だと聞いたことがあるのだが、愛媛県内では歩道橋が減りつつある。だが、そのような風潮の中にあって、香 川県内では、最近できたような歩道橋に自転車を走らせようとする場所が多い。この旧国道11号(現県道33号)と国道319号の交差点もそうである。「自 転車は車だ!だから車道を走れ!」と言いながら、それはないだろう!と言う気がしないでもない。

  

(左:鳥坂峠手前からの讃岐平野、右:鳥坂峠方面)

な どと、コンビニの前でその歩道橋を見やりながら、再び国道11号へと戻っていく。、その途中の道が渋滞していると思ったら、時刻は11時前、有名なうどん 店の前に車が列をなしていたのであった。しかも、関西、中国だけでなく、九州ナンバーまであった。我々は自転車だからその渋滞に巻き込まれることはない が、そこへ寄ったら、うどんでなく、時間の方を食いそうだから、無視してそのまま通り過ぎる。

そ うして、再び国道11号を西へと進むのであるが、この先に今日最大の坂が待っている。善通寺の讃岐平野側から観音寺方面へと越える標高65メートルの鳥坂 峠である。標高も標高だし、山をくねくねと登っていくような道でもないし、いざとなれば歩けばよい程度のつもりでいたのだが、その途中にあるコンビニから 眺めたら、やはり先は結構急である。

ただ、幸いなことに、坂そのものは、コンビニからは1・4キロ程度であるので、多分体力を使い切る前に登れるだろうと予想していたのは正解で、ついに、かずまるは一度も歩くことなく、登りきったのであった。だから、鳥坂峠の下り坂が終わるあたりにある次の コンビニには予定より40分ほど早い11時50分頃に到着したのであった。(2009.09.26)<続く>

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