愛媛マラソンを走るのも、これで7回目となった。今シーズンは、春から不調が続き、スピード欠乏症のままシーズンに突入。その結果は、 ここ4年間 愛媛マラソンの設定タイムの指標となってきた今治シティマラソン、坊っちゃんランランランがともに4年間過去最低記録。さらに、2度目の遠征となった神戸 マ ラソンでは、4時間20分を超えるという大惨敗。しかも、神戸マラソン8日前に転倒したことが原因で、左大腿部の違和感という不安が発生。 それらの不安を拭い去るため、年末から坂ランに徹し、平田の坂で体を疲れさせた後にラスト5キロを全力で走るという練習を重ねてきた結果、愛媛マラソン4 週間前になってようやく「この日が大会でもよかった」と思えるほどに復調してきたのであった。
とはいえ、最終的に30キロ試走は6回だけという状況での本番突入。神戸マラソンでは実は30分ほどベッドで寝ていたし、一昨年までは 最終試走が35キロ、昨年は同33キロだったのが、今シーズンは最後まで30キロに抑えていたわけだ。 これは、結局のところ最高でも2時間30分しか運動をしていないわけで、3時間30分の体力があるのか?という不安も併せて持っていた わけである。 先の「坂ラン」では、指南書に従い、体を疲れさせた疑似30キロ状態を作るという手法をとった。その「疑似体験」が果たして本番で通用 するのか?ということである。そういえば、初マラソンのとき、「20キロが楽に走れるならば・・・」という指南書に従って練習をしてきたものの、最終的に は「実際に42キロ走れるのか?」という疑問の元、5週間前の12月23日に42キロ走り、距離に対する不安を拭い去ったことがあった。 ま た、ゆっくりと走るという方法に対しても、夏場はキロ5分30秒で走ってもそれなりに疲れるのに、そのペースで走ることの疑念もあった。これは、神戸マラ ソンの練習では、気温を考え、キロ5分10秒で走る練習をしたものの、結果的に神戸では最初からそのペースでしか走れなかったという経験もある。 結果的に、フルマラソンより長い距離を走ることはない自分にとっては、キロ5分00秒は生命線であって、それよりも遅いペースで走る必 要性がないという結論に至ったわけだ。 ただ、それが失敗だったとは思わない。50歳を超えた今、若い方々と同様の練習をすれば体を壊すことは自明。その試行錯誤をしてきたの だと思う。そのうえで、やはり、腹筋を鍛えきれなかったことが、今シーズンの不調だったこともわかっている。 しかも大会6日前にまさかのかずまるインフルエンザ発症。いきなり「黄信号」が点滅。ただ、幸い発症はしない。 その間にも、時間は経過し、ついに第54回大会がやってきた。 そのうえで、今回の大会では、できるだけのことはした。 まずは、体重管理だけはしてきた。45歳の段階で最大86キロあった体重は初マラソン前には一時65キロを切ったものの、ここ5年間は 68〜69キロで推移している。その体重で本番を迎えているわけだ。で、昨年69キロ台で大会を迎えたことをの反省にたち、正月直後から減量に努め、最終 的には67キロ台を維持してきた。 さらに、大会前日には、わらをもすがる思いで「接骨院」に駆け込んだ。接骨院は保険適用されるが、この医院は「保険適用外」の治療もし てくれる。この際、自分への投資だ。保険適用と保険適用外の治療の違いは、今までの爆弾を抱え続けてきた自分が一番知っている。これは先日の坊っちゃんラ ンランランの大会直前にボランティアの施術師が走る前なのに「左大腿部がものすごく張っている」とおっしゃられたことに絶望したことをさす。たぶん神戸マ ラソン直前の転倒、そして神戸マラソン完走によるダメージがあったのだろう。ともかく、前日の施術のおかげで、冗談みたいに脚が軽くなった。これで、32 キロまでは異状に耐えられる。そして、32キロからはこの1年間の練習の成果を出す。そして、37キロまでは大丈夫だ、と思えるに至った。 ついでに、反則技も使った。第53回大会では、録画で大会が始まった直後「1万人を突破しました」という上空からの映像を見た瞬間、 A、Bブロックの方々が、県庁のトイレに駆け込んでいるのを見た。今回この反則技に踏み切ることにした。 当日の天候は曇後晴、気温は若干低め、風は北西のち北東の風。前回のような走りに影響を及ぼす雨は心配ない。問題の風も北西の風となる ならば後半も向かい風となる可能性もあるが、北東の風ならば、2年前同様、後半追い風となると信じて前半我慢をする。 今年も秋から(ダジャレではないが)飽きるほど、愛媛マラソンのコースを走ってきた。コースの特徴、そして風に対する対処方法も知り尽
くしている。しかも、その練習方法は、実際の行軍のキロ数と愛媛マラソンの距離を同じに設定している。だから、30キロ試走ならば、往路16キロまでは大
会と同様の走りができる。だから、大会当日は試走時の体調チェックだけをすればよい。さらに、後半はそれまで走ってきた距離が違えど、残り距離が同じ
だ。残る体力に応じた対処方法をとることができる。 まさに、愛媛マラソンを知り尽くした状態で、最悪の状態から復活する自分がどこまで走ることができるのか? 第54回愛媛マラソンは平成28年2月7日午前10時に号砲一発。(2016.02.11) |