4度目の坊っちゃん列車

2002年3月21日(木祝)

愛媛の「鉄」の紹介 > 坊っちゃん列車の話題 > 4度目の坊っちゃん列車
 

@JR松山→松山市  A大街道→道後温泉  B大街道→松山市  CJR松山←→古町
D松山市→大街道  E道後温泉→大街道  F松山市→JR松山

写真はすべて当日撮影。

 4度目の坊っちゃん列車、今度は私が体調不良、しかも午前中の雷雨の後の強風で、またまた出発直前までどうするか迷ったのであった。
 先週、かずまる特攻隊の連続出撃記録が途絶えて始めての休みの日。いよいよ残るJR松山駅〜古町駅往復のみを残すこととなった。しかし、考えてみれば、この区間は坊っちゃん列車に乗ったことがないだけで、下の写真のとおりたいした変わり映えのしない光景であった。しかし、時はちょうどLRT導入1週間目。城北線は40分おきにリトルダンサー2100形がJR松山方面からやってくる。

 さて、14時ちょっと前に、いつもどおりJR松山駅にアンパンマン列車を見に行くが、おりしも、午前中は架線にビニールがからまったとか、午後は強風だとかで、待てど暮らせど上下とも現れない。仕方なく、14時15分JR松山駅前発で一路松山市駅に向かう。ちょうど大手町で郊外電車を待つが、そのとき前から松山市駅14時10分発の2102形が前からやってくる。どうも、松山市駅においても、これからしばらくは坊っちゃん列車よりもLRTの方に人々の目に映るようだ。それはそれでよい。すでに坊っちゃん列車は伊予鉄道に馴染んでいると思えばよい。

  

 坊っちゃん列車の松山市駅転換風景を見て、車両の人力回送が始まると、かずまるは機関車のところへ一目散に走っていく。かずまるが機関車と客車の連結シーンに非常に興味があることはすでに述べたとおりである。しかし、坊っちゃん列車が専用ホームに到着する頃には、すでにJR松山駅方面城北線に乗らなければならない。かずまるは途中眠たくなったらしいが、ここで寝てもらっては困る。
 JR松山駅前下車。まもなく坊っちゃん列車がやってくる。乗客は我々のみ。まあ、道後温泉〜大街道が満席の日でもこの区間は予約ができない分込むことはない。現に10月13日の初日でさえ、乗客ゼロであった。今日はビューゲルがあがることがないため、初めて前側の車両に乗る。JR松山駅前→古町と古町→片道JR松山駅前間それぞれ所要時間3分が2回の変則乗車となる。
 さて、いよいよ最終区間の列車が出発する。列車は相変わらず広い道路の中をゆったりと走るが、この区間、あまりにも見慣れたシーンだけに違和感もある。例の特有の振動も響き渡ってくる。宮田町から専用軌道に入る。唯一沿線風景が列車に迫る区間である。広い道路の真ん中を悠然と走る坊っちゃん列車の車窓とはガラッと変わり、なんだか普通の旅の風景じゃないか、と言う間もなく、古町駅の郊外電車軌道を斜めクロスで古町駅2番線にはいる。

 古町駅では、一度列車から降りなければならない。その時間約10分。見学するよりも長く感じる。
 さて、古町での風景は、過去に何度となく掲載してきたから、今日はこの折り返し時間を利用して、坊っちゃん列車クルーと話したことを書くことにする。
 彼らは運転手、車掌ともに3人体制で運用に入っている。そのうち1人が道後温泉駅詰所で待機しており、その間に昼食をとることになる。その他では、本当にこの10分余りが貴重な息抜き時間なのだという。その貴重な時間、今日は大変失礼しました。

@まず、一番驚いたのが、車掌さんは、実は全員市内電車の運転手であるということ。そう言えば、先日LRTの講習に行っているとおっしゃられた段階で気づかなければならなかった。私としては、郊外電車の車掌さんかと思っていたが、路面電車のたとえば南堀端での松山市駅方面進入のタイミングなどの信号操作は、やはり路面電車に慣れたものではなければ難しいというのだ。ということは、例の勝山町交差点でのビューゲル上昇などのタイミングもそうなのか、と思う。

Aと言うわけで、車掌さんが運転手であることは理解したが、実は現役運転手であるということである。朝、道後温泉〜松山市駅・JR松山駅・本町6を往復してから、坊っちゃん列車の勤務にあたることもあり、その場合は制服を着替えなければならない。

B現在の坊っちゃん列車クルーの制服は、当時の服を忠実に再現したものであるが、帽子にしても、実は裏側がビニール張りで、今までは冬だったからいいものの、夏のことをまったく考えていないとのこと。しかも、夏の制服をどうするのか、実はまだ決定されていないのだという。「このまま夏を迎えたら、死んでしまいます」とおっしゃっていた。

C8月の坊っちゃん列車2号機導入後の体制は、まだ明らかにされていないらしいが、切符については形態変更を検討中らしい。だから、現在の切符はぜひ保存すべきとのこと。

Dかずまる特攻隊も結構しつこいが、実はもっと上がいるらしい。最近見なくなったというが、1日に7区間乗ったり、たびたび乗りに来たりされる人がいるらしい。

E坊っちゃん列車はツアーのパックや幼稚園などとタイアップして貸切が行われることが多いという。坊っちゃん列車予約の際に「×」があるやつがそうである。これから暖かくなれば、団体客が増えてくるだろうと思う。かずまるが幼稚園で集団乗車するようなことがあったらどのようなことになるだろうか。

F運賃や運行形態については、実際社内で色々と検討した結果、このようなことになったが、過去の坊っちゃん列車復活のための運動等の経緯から、大街道停車が出てきたのではないか、ということ。また、通常の市内電車のダイヤの中で走る訳だから、速度と停車する停留所が違えば、非常に運転が難しいのだという。運行区間の短さが話題になるが、実際大街道の停車は、運転手にとっては時間調節の意味で助かるのだそうだ。しかも、最初は坊っちゃん列車を優先してくれていた他の運転手達が、最近は休日午後のダイヤが乱れるときなど(速度と停留所が違うことで)邪魔扱いするのですよと笑っていた。

 今日で坊っちゃん列車の全区間を制覇した。あと、双方向残り3路線を2号機導入までに決行しようと思う。あと、坊っちゃん列車の機関車をよく見ると、実は時速50キロまでのメーターがあることがわかる。はて、時速10キロの世界というのがキャッチフレーズだったはずだが。まあいい。今日は結局LRTには、転換中の古町と、その後松山市駅でであった。上の写真、新旧のものすごい対比である。2大エースの並ぶ光景を最後に、かずまる特攻隊の坊っちゃん列車全区間制覇の旅は終了したのである。

このページのトップへ >>